ボート整備

【整備備忘録② Yanmar 4LH-UT】

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12月に修理が完了し、その後の休みでテスト走行を実施。

意気揚々と出航しますが・・・どうも様子がおかしい・・・

エンジンの回転数が2000回転を境に上がらない。

さらにそれ以上、推進力をあげていくと黒煙が・・・

自走はできるのですぐに港に戻り原因を検討します。

しかし、自分で考えうるものでいくと、

①1か月動いていないのでスクリューおよび船底が海洋生物で汚濁?
②たまたまペラやシャフトに何かを巻いた?
③排気管を含む修理箇所がうまく治っていない?でも排気も水も漏れてないけどな・・・

悶々としながら時間だけが過ぎていくため、隣の船の船長に泣きつくことに。

電話すると、もうすぐ船に行くから見てみましょうか?との心強いご提案。

でも、待っている間にも何かできないかと、やっぱり船底を疑い、

仕方が無いので12月の海に潜ることを決意・・・水中眼鏡をかけて頑張ります。

しかし、スクリューは汚れもなくきれい。シャフトもなにも巻いていない

必死で探ったため腕や肩、肘を船底に付いた牡蠣殻で擦りむき、出血もする有様。

「くそーなんでだ!」という言葉しか出てきません。

洋服を着なおしたところで隣の船の船長が来てくださって話をします。

しかし、どうにも解決策は見出せません。

そこで、隣の船長がいつもお世話になっているという整備士の方に連絡を入れていただく。

すると、「その症状はターボやね」とあっさり回答。

症状の特徴として

①エンジンはから回しなら4000回転回る
②クラッチを繋ぐと2000回転以上回らない
③2000回転以上は黒煙が出る

結論:ターボ回転領域に入ったところで不完全燃焼の黒煙がでてるのだろうから

それはターボが回っていない。たぶん錆かなんかがクリアランスを圧迫してるんじゃないかな?

だそうです。話だけ聞いてすぐわかるもんなんですね。さすが専門家。

でも、年末も差し迫った時期ですから当然、すぐに整備には行けないとのことでしたので

整備の専門店舗を紹介していただき年内の作業を終えました。

そして新年明けて、仕事が動き始めたところで専門整備の方が来て下さり、再度症状を確認。

若くて背の高い整備士の方だなーと思っていたところ、その高い身長を上手に折り曲げて

狭いエンジンルームに入られます。私はいつもお腹がつっかえて苦しいのに。

そして、整備を初めて数分・・・

一つパーツを外してエンジンルームから出てこられ・・・

~~以降会話~~

整備士さん:「ターボの吸気フィルターですが自分で整備されました?」

私:「いいえ、中古で船買ってからオイル類は変えましたけどそこは整備で見てないところですね。」

整備士さん:「なんか変なテープ巻かれてるんですけど憶えあります?」

私:「いや全然ないです。前のオーナーさんがされたんじゃないかと」

整備士さん:「とりあえず外してみましょう。新品のフィルタあったりしませんか?」

私:「ちょうど整備しようと思っていたところなので買ったのがあります。(しかもなんか間違って2つ買った)」

整備士さん:「(渡したフィルタを装着して)ターボは指で回るので、これで直ると思いますよ!」

私:「え!?まだ5分も経ってないのに・・・」

交換したフィルタはたったこれだけ↓

というか、こんな薄っぺらいスポンジフィルタが何の役に立つのかとさえ思っていたものでしたが

こんなんで直る?

冷たい海に潜った苦労はいったい?

整備士さん:「じゃあ実際に走行して確認してみましょう」

そして、出航してみると・・・

上がります上がります!3000回転オーバーまであっさりと。

最高速力も26ノット~27ノットに迫る勢い。

船底に少し牡蠣殻があったので、そこさえきれいになればもっと伸びそう。

そして、新たな発見でしたが、低速が揺れない。なんで?

直ったことに意気揚々となりながら港に戻り、さらに整備士さんと話をしてみると・・・

整備士さん:「前のオーナーさんは何でか吸気フィルターを塞ぐような感じでテープ巻いてましたね」

私:「いやもうそんなのわからない。そもそも購入前の試乗ではちゃんと走ってた。遠距離の回航にも問題なかったし」

整備士さん:「回航時に止まらなかったのはホント良かったですね。そこは運が良かったとしか言いようがないです」

整備士さん:「高速の伸びも低速の揺れも結局は吸気量が少ないからだと思います。要は息切れですね」

私:「なんじゃそりゃ、結局前のオーナーも独自整備でよくわかってなかったってことか・・・」

結局、結論として

①排気管が老朽化で破断した影響でエンジンルームに黒煙を含んだ排気が流れ込みフィルターが目詰まり

②もともと狭い吸気スペースがさらに狭くなり吸気が出来なくなったためターボがまわらない

③2000回転以上のターボ領域で空気が入らないため不完全燃焼のため黒煙が出る

こういう流れのようです。

きっかけは排気管の破断なんですが、さらにそれが2次災害へとつながったケース

まあでも今回でフィルタの大切さ、整備の大切さを再度思い知らされました。

家に帰って整備資料を読み直してみると

エンジンの回転数が低下したり、排気色が悪くなったりする兆しが認められる・・・

そのままの症状やん・・・

いやー、よく読んでいれば気が付けたところかもしれません。反省。

この原因で1か月近く船が動かない結果となりましたので、

しっかり記録し今後の戒めにしたいと思います。

まあでも機械は正直!しっかり整備していれば答えてくれるもの。

愛艇にどれくらい手がかけられるかが船と上手に付き合っていく心根だと思いました。

【今日のひとこと】

専門家はやっぱりすげー。お金を払う価値がある。

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