【アジを釣るために】
青物の端くれと言ったら失礼かもしれないが、近場の好ターゲットの「アジ」。数も釣れ味も良い魚なので、ファン層は広いが、ボートからのアジングとなると今一つ開拓されていない気がするのは気のせいでしょうか?
理由としては「ボートならもっと大きな魚を釣るべき?」「サビキで釣る魚をわざわざ・・・」という感じでしょうか。しかしボートアジングはテクニカルな面と、手軽さ、奥深さのある釣りであると思います。
ダイレクト感を大切に。
もともとアジングの主戦場は堤防からジグヘッド+ワームの組み合わせが多かったのですが、ボートアジングとなると、水深もあるため、もっぱらメタルジグでの釣りとなります。潜航スピードもジグヘッドより早く、ダイレクトなアタリを楽しむことができるようになり、非常にテクニカルな釣りに昇華させていると思います。
アジの独特なアタリと青物特有の引きの強さ。口の柔らかさによる口切れを起こさないようにするための工夫など、釣り人を熱くさせる要素が満載です。
【アジの種類】
アジングで釣れるアジは大きく分けて2種類。マアジ、マルアジとなる。
下の写真が非常にわかりやすく解説されているので参考にしていただきたい。
特にマルアジは小離鰭という小さな鰭が尾びれの前に上下にあるので見分けやすい。
参考:https://ameblo.jp/kazumatabata/entry-12096829591.html
【ロッド】
正直な話、あまりに使用用途が狭いので専用ロッドというものが少ない。売れないものは作らないというメーカーの大原則があるため、良いものは自分で作るしかないのが実情。市販品は長すぎたりティップが柔らかすぎたりと、なかなか使いづらいものが多い。
【ココ大切!】
ボート用のアジングロッドは少ないのでショア用のものを流用することも多いが、長さは6feet前後が使いやすい。長すぎるとボートはランディングが難しくなる。
【リール】
2000番台の小さめのリールが使いやすい。
【ココ大切!】
ドラグ性能が高い方が口切れは防げる。ロッドとの組み合わせにもよるが、緩めのドラグで掛けた後の調整をうまくしながら魚をランディングまで導く。
【ライン】
0.4~0.6号程度推奨。ただし他の魚種が混じる場合はもう少し太目が良い。
【ココ大切!】
1号くらいのラインでも釣れるが、アタリの感度やロッドのガイドセッティングなども考えるとこの程度を選択するのがベスト。太くても0.8号以上は使いづらい。
【リーダー】
根ズレに強いフロロカーボン。専用リーダーは高いので廉価版で OK !
【ココ大切!】
外道のタチウオ、サワラも考えるとこれ以上の細いリーダーは使いづらくなる。細くても2号以上は使用しないとアジ以外の外道はすべてラインブレイクとなってしまう。
【ジグ】
10g前後が使用しやすい。外道が多い場合はロストも増えるので予備が必要。
【ココ大切!】
アジングに欠かせないジグ。その他の魚も含めて非常に良く釣れる。コストパフォーマンスも高いので手に入るときにまとめ買いがオススメ。
【フック】
トリプルフックとフロントフックでヒットしたアジを確実にランディングする。
【おすすめフロントフック】月下美人 プリズナー 替えフック SS
【ココ大切!】
口の弱いアジなのでできれば複数のフックを掛けてランディングに持ち込みたい。フロントとリアフックは互いに干渉しない大きさで設定する。
【キーポイント① ベイトの反応と魚群の映り方】
魚探の性能によっての特徴があるかとおもいますが、アジの反応は比較的明確に出ます。
特に朝の時間帯で底付近から少し上がったところに出るベイトおよびアジの反応は信憑性が高いと考えられ、メタルジグでの直撃であっさりと結果が出ることが多いです。
アジの場合、釣れる時間帯とそうでない時間帯がはっきりしているので、朝マズメ、夕マズメの短時間を集中的に狙っていくことが大切となります。
また夏場の暑い時期、長時間の釣行は体力も精神的にも厳しいものになります。朝や夕方の涼しい時間だけ釣りを楽しむという点では非常に便利なターゲットであり、またボートからはキャストもほとんど必要なく、初心者でも数釣りを楽しむことができます。
【キーポイント② フラッシングによるアクションへの反応】
メタルジグはタダ引きでも釣れることが多いですが、フラッシング(シェイク)をすることでジグの反射による誘いをかけます。
回遊性の強いアジは近くを通った魚を追いながら移動していきますので、アピールの強いルアーの方が圧倒的に釣れます。こうした点でもワームよりもジグの方が素早く魚にアピールできて、手返しも効率が良くなります。
【キーポイント③ ロッドは柔らかすぎず、硬すぎず】
アジングの道具で最も論じられるのがロッド。近年の主流ではソリッドティップとなっていますが、途中からロッドを継いでしまうとベントカーブが均一ではなくなり、ロッド全体で受け止めるという感覚がなくなります。また継ぎ目に負担が大きくかかり、破損にもつながると思います。
まああくまで個人的な意見ですが。アタリが弾かれたり口切れしたりするのはどちらかといえばドラグセッティングに問題があるのではないかと考えていますので、初めは緩めのドラグから少しずつ締めて魚を掛けながらドラグ調整をしていくのをお勧めします。